2021年② 宜野湾市の赤嶺さんのご両親の体験
投稿日:2021年6月24日
【宜野湾市の赤嶺さんのご両親の体験談】
(朗読:鎌田宏夢アナ)
亡くなった父は戦争時のことをほとんど語りませんでしたが、現在104歳になる母からきいた
父の体験談です。
両親とも戦前にフィリピンのダバオに移住していました。昭和19年、日に日にアメリカ軍による
攻撃が激化し、近隣の世帯とともにジャングルに避難したそうです。
その際、家族とすこし離れて歩いていた父は、日本兵の軍曹と3名の兵士に遭遇し、食料を狙われたのか日本刀で襲われ、右手と左肩にケガを負いながらもどうにか逃げ伸びたそうです。逃げている途中に出会った人からも、お婆さんが食料を奪われ殺されたという話しを聞いたそうです。
また、母親達は乳飲み子や家財道具を背負い、ジャングルを逃げまどう中で、
歩くのがおぼつかない年齢の子までは連れていけないと、4,5歳の子供におにぎりを渡し、
その場に置いていくこともあったそうです。そのこどもたちが「一緒に連れて行ってください」と泣き叫ぶ辛い場面も多く見たそうです。
このような戦争での極限状態の中では、人間らしさが失われてしまいます。
いまをいきる私たちは戦争につながる行為に反対の意志を示していかなければならないと思います。
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