第566回 番組審議会

2024年9月13日（金）

琉球放送の第566回番組審議会が、9月13日金曜日に琉球放送11階大会議室で開催され、課題番組「ＲＢＣｉラジオスペシャル『ふたりママ ～新しい家族のカタチ～』」〈2024年4月20日（土）放送〉について審議が行なわれた。意見の概要は以下の通り。

【番組に対する委員の意見】

●現代社会の中でも重いテーマだからこそ取り上げられるべき内容で時宜にかなっていた。法的側面の説明があれば、さらに理解が深まったのではないか。

●多様な家族のあり方というものに一石を投じる事例だった。少数者の権利をどう尊重していくか考えさせられた。話者の区別がつきにくいところがあり、改善が必要と感じた。

●当事者への丁寧な取材とインタビューなど、シンプルな作りが音声メディアの良さを生かした作品に仕上がっていた。制度が追いついていない現状を今後も積極的に取材して発信してほしい。

●子育てに対する真剣さを非常に強く感じた。ラジオだからこそ本音がストレートに聞けたのではないか。ＬＧＢＴＱの人たちを取り囲む社会の厳しさを考えさせられた。

●番組制作の意図、取材対象者への心遣いなどがよく理解でき、効果的に表現されていた。同性婚とパートナーシップ制度の具体的な内容と違いについての説明がほしかった。

●新しい価値観に対するさまざまな人間模様が多面的に伝わってきた。「幸せ」に向かって、着々と歩んでいる姿に勇気をもらった。ｍａｔｏさんの構想をより効果的に発信するうえでも、テレビ番組化を期待する。

●当事者の生の言葉を主体に構成され、より身近にＬＧＢＴＱに対する問題を理解することができた。「人と違うことが、かわいそうという社会を変えたい」という言葉に、共感が持てた。

【委員の意見に対する制作者の応答】

●番組制作では、ｍａｔｏさんの言葉を多く取り入れ、同性カップルの子育ての現状や困難を伝える内容にした。政府の立場や同性婚が実現しない理由も取り上げれば、より立体的で多角的な番組制作ができたかもしれない。今回の助言を今後の番組制作に生かしたい。

出席委員
宮城邦治・森田美奈子・伊東和美・島袋彩子

欠席委員
富名腰徹・三島わかな・仲程拓（いずれもレポート提出）