第564回 番組審議会
2024年6月14日(金)
琉球放送の第564回番組審議会が、6月14日金曜日に琉球放送11階会議室で開催され、課題番組『RBC創立70周年特別番組 鍾乳石に埋もれた古代人骨の謎を追え〜よみがえる“空白の1万年”〜』に関する審議が行われた。意見の概要は以下の通り。
【番組に対する委員の意見】
●発掘から年代推定の過程までに密着し、その実態や魅力が伝わった。発掘と年代推定だけでなく、その背景を伝えることで視聴者の理解と関心を高める内容となっていた。
●幻想的なオープニングは印象的だった。洞窟の所在を明確にしないためにぼかしを入れていたが、地域の方に取材していたので場所が特定されてしまうのではないか。
●研究者の目線で考古学の醍醐味が伝わり、見応えのある素晴らしい番組となっていた。「予算はない」「沖縄人」という表現が適切で現実に即しているのか疑問を抱く。
●冷静な印象を受ける山崎さんの、測定結果をみて興奮する姿から、この発見の重要性が伝わる。洞窟内部をCGで再現したことで、洞窟の全体像がわかりやすかった。
●過去に人骨が発見された場所をただ紹介するのではなく、情景を含めて紹介してはどうか。沖縄の人々のルーツを探る、学術的でロマンをかきたてる素晴らしい番組であった。
●「沖縄にはロマンが眠っている」とのナレーションは効果的で、強く共感を覚えた。日本人の起源に関する考察がもっとあってもよかったのではないか。
●足場の悪い洞窟の中を取材班が進んでいく様子には臨場感があった。専門的な用語は言い換えたり、字幕で補足したりするなどしてほしかった。
【委員の意見に対する制作者の回答】
●いたずらを防ぐため洞窟の場所は伏せたが、地域で文化財を育ててほしいという山崎さんの思いを尊重し、取材映像を放送した。「沖縄人」よりも「琉球列島人」という語のほうが正確だが、研究者と相談しわかりやすさを優先した。
出席委員
宮城邦治・森田美奈子・伊東和美・三島わかな・仲程拓
欠席委員
富名腰徹・島袋彩子(いずれもポレート提出)