第556回 番組審議会
2023年9月8日(金)
琉球放送の第556回番組審議会が、9月8日金曜日に琉球放送11階会議室で開催された。会の冒頭、新任の島袋彩子氏に委嘱状が交付され、課題番組『RBCスペシャル「池上彰も知らない 慰霊の日のこと」』に関する審議が行われた。意見の概要は以下の通り。
●沖縄戦だけではなく、1930年代以降の世界情勢の変化から、沖縄戦にいたる背景までを解説している点が評価できる。石垣駐屯地について賛成派、反対派の双方に取材しており、報道として望ましい姿勢だ。
●池上彰氏の視点を通して慰霊の日を考えなすことができる、新鮮味のある構成となっていた。難解な用語などを池上氏が解説することで理解しやすくなっており、池上氏の良さを引き出せていた。
●コメンテーターたちの意見を踏まえた上で、池上氏の解説が展開されており、説得力がある。重いテーマでありながら、池上氏とコメンテーターとのやりとりによってその重苦しさを払拭できていたので、全世代を惹きつけられる番組となっているのではないか。
●オープニングで映し出される映像はインパクトがあり、好印象だった。2つのガマを対比的に解説することで、より理解が深まる構成となっていた。
●テロップが効果的に使用されていた。慰霊の日が沖縄県民にとってどのような位置付けとされているのかについて、強調すべきだったのではないか。
●池上氏が実際に遺骨収集を行う姿は、現場主義のジャーナリストらしい取材であり好印象だ。扱っていたトピックが多岐に渡り、理解が追いつかない箇所があった。
●戦争体験者の声が多く取り上げられており、戦争の残酷さが伝わってきた。沖縄県民だけでなく、全国の方々にも観てもらえる機会を設けてほしい。
出席委員
宮城邦治・森田美奈子・三島わかな・富名腰徹・伊東和美・仲程拓・島袋彩子