第545回番組審議会
2022年7月8日(金)
琉球放送の第545回番組審議会が7月8日金曜日にレポート開催で行われ「TBS制作番組について」の審議が行なわれた。意見の概要は以下の通り。
●TBSは他系列に比べて視聴者の立場に立った細やかな工夫や解説が入っており、暴力表現が少ない点も良い。今後は沖縄戦体験者の証言などを取り上げて事実を正しく知らしめてほしい。
●「がっちりマンデー!」は営業戦略や商品戦略を紹介し、日本企業の素晴らしさを伝えている。コロナ報道の減少でメディアも国民も緊張感が薄れてきている。ウクライナ情勢や対ロシア政策に対する内閣の姿勢も厳しくチェックしてほしい。
●「マツコの知らない世界」は各種ジャンルに精通するゲストが、情熱と説得力をもって語っておりテレビ番組史に残る画期として評価したい。安倍氏銃撃事件では、心肺停止状態で倒れている映像を放送したのは人道的とは言えず、視聴者への影響も甚大。マスメディアが抱える深刻な課題である。
●TBSの番組には安定感・安心感がある一方で、長寿番組も多いので変化が必要。銃撃事件では事実に基づいた事件報道がなされ、安倍氏の人物像や政治家としての姿勢をバランスよく伝えていたが、政策批判で終わった報道も見受けられたのは残念。
●ウクライナ報道は戦場の映像を多くしすぎず、侵略や戦争を起こさせないような伝え方を工夫すべき。今後は質の高い紀行番組やインパクトのあるドキュメンタリーを増やしてほしい。
●「A‐Studio」は丹念な取材でゲストの人物像を引き出している。報道面では、タイムリーで客観的な番組作りを評価する。安倍元総理の銃撃報道では、一般撮影映像を用いて即応性はあったが、流血の場面など視聴者に悪影響を及ぼすものは慎重に扱うべき。
●「報道特集」は権力の監視と少数派の側に立つ報道を実践している。「サンデーモーニング」は、沖縄、基地問題で視聴者が敬遠するのを恐れずに継続して沖縄報道を行ってほしい。
参加委員
幸喜徳子・宮城邦治・三島わかな・成底勇人・富名腰徹・伊東和美・森田美奈子