第537回番組審議会概要
2021年10月8日(金)
琉球放送の第五三七回番組審議会が、十月八日金曜日午後四時より琉球放送十一階会議室で開催された。
会の冒頭、民間放送七〇周年記念全国大会の開催とリモート参加についての案内が局側からあった。
続いて、二〇二一年四月~九月の放送番組種別の放送時間について担当者から報告が行われた。
引き続き番組審議に移り、「南の島のミスワリン」(二〇二一年七月放送)について審議が行われた。
意見の概要は以下の通り。
●四代目ミスワリンの澪花さんが明るくサンゴ保全活動に取り組んでいる姿が好印象。専門家の「十万分の一の成功率」というコメントは意味が理解しづらかった。刺身店の紹介コーナーは唐突で違和感があった。
●有性生殖プロジェクトの様子がサンゴの映像とともに紹介されるなど貴重な内容であった。しかし専門家の指摘する成功率の低さ、サンゴ移植の技術的な課題を鑑みると、その有効性に疑問を覚えた。
●有性生殖というのは無性生殖とどのように違うのかが理解しづらかったが、沖縄のテレビ局としてサンゴ白化問題に取り組む姿勢は高く評価したい。出演者やナレーションの明るい雰囲気も効果的だった。
●SDGsが注目される中で時宜にかなった番組であった。ミスワリンが実際に移植を体験しながらサンゴの生態を伝えていくという構成がわかりやすい。
●サンゴが動物であることや多様性の大切さといったものが映像で丁寧に示されており、サンゴへの理解を深めてくれた。登場人物の声が騒々しかったのが気になった。
●多くの人がサンゴ保全に関わっていること、その苦労が伝わってくる意義深い番組。ドローンを駆使した海の映像も美しい。着々と成功していくものの、事前に専門家が指摘した成功率の低さとの齟齬が気になった。
●プロジェクトの目的や背景、「ワリンの森」などの用語について説明が欲しかった。また、サンゴの生態に関する基礎的な事柄についても説明が必要と思われた。
出席委員
幸喜徳子・宮城邦治・成底勇人・富名腰徹・ 伊東和美・森田美奈子
欠席委員
三島わかな(リポート提出)