第473回番組審議会
第473回 番 組 審 議 会
平成27年5月8日(金)午後4時より
琉球放送の第473回番組審議会が、5月8日金曜日午後4時より琉球放送11階会議室で開催され、JNN九州沖縄ドキュメント ムーブ「ふたつの故郷 ねじれた海」についての審議が行われた。
意見の概要は以下の通り。
●原発メンテナンス会社で働く伊是名島出身の名嘉さんを主人公に、技術者としての忸怩たる思いを表現しながら、国策に翻弄された福島と沖縄を描いていた。
●福島と沖縄の問題はそれぞれが深刻なもので、結びつけるのには無理があった。沖縄出身なのとは関係なく、原発に関わってきた人の思いを主眼にした方がよかった。
●伊是名での墓参の様子から名嘉さんの責任感の強さが伝わってきたが、墓の碑文をしっかり取り上げると、原発関係者たちの思いも伝わってきただろう。名嘉さんのおおらかな笑顔に救われた。
●冒頭の映像から心をつかまれた。重いテーマではあるが、名嘉さんの穏やかでユーモラスな様子、罪の意識を強く持ちながらも福島から逃げない姿に勇気づけられた。
●名嘉さんが墓前で涙している様子が番組全体を象徴していた。辺野古の基地建設現場の場面を映し出すことで、福島との共通性を示唆するとともに、沖縄の今後を考えさせる内容となっていた。
●外部から客観的に描くのではなく、ひとりの人間の内部から描くヒューマンドキュメンタリーだった。文字スーパーなどによって客観的な情報を補う必要があった。
●事故後、名嘉さんはどういう業務に携わるようになったのか、そうした紹介があってもよかった。あらためて震災の記憶を心にとどめるきっかけになる、良い企画。
出席委員
大城将保・佐久眞章・幸喜徳子・長元朝浩・宮城邦治・松原知之
欠席委員
与儀弘子(リポート提出)