琉球
少し時間が経ちましたが、サッカーJ2リーグに所属していたFC琉球は、先月今シーズンの戦いを終えました。
最終的には22チーム中21位で、来季はJ3での戦いとなります。
カテゴリーが落ちるからといって決して楽な戦いが待っているわけではありませんが、無論1年でJ2に帰るつもりで戦うはずです。
さて、僕の週末の一喜一憂はFC琉球と共にあるといっても過言ではなく、勝てば晴れやかに、負ければ雨が降ります。引き分けは曇りかな?
昔からサッカーが大好きで、Jリーグに携わるのがひとつの夢でした。
今季もJリーグ公式映像の実況中継を何本か担当でき、1試合1試合が財産になりました。
中でも、今年初めて体験したことがいくつかあるので紹介します。
一つは「横断幕」の作成です。
いきなり仕事ではないのですが、選手たちを鼓舞するためにファン・サポーターが書く一字一字にはやはり重みがあり、その一端を担うことができたのは一人のフットボールファンとしてとてつもなく大きい出来事でした。ペンではなくスプレーで書いていくので意外と加減が難しく、僕が加わってしまったことで全体のバランスを著しく損なわないか緊張しました。
続いて、これは今でも感慨深いのですが、地元宮城県仙台市に拠点を置く「ベガルタ仙台」と「FC琉球」の試合を実況中継できたことです。ベガルタは小学校低学年の頃からスタジアムで応援してきたゴールドのチームで、東日本大震災後もピッチで戦う選手たちの姿に多くの県民が励まされました。そんな僕にとってヒーローとも言えるチームが沖縄で試合をするなんて思ってもみなかったので、今後も一生忘れない思い出になると思います。
驚きなのは、そのベガルタ仙台のホームゲームの実況を宮城県で担当する仙台放送の金澤聡アナウンサーとは、実は小学3年生の時の会社見学でお会いしていて、ずっと実況の言葉選びや思いやりを参考にしてきました。まさか会社見学をした19年後にホームゲームとアウェイゲームを2人で分担しているなんて。「繋がり」や「縁」という言葉に対するイメージが変わりました。本当にあるのかもしれないと!
そして最後に、琉球初の降格です。
これまでJFLやJ3を戦ってきたFC琉球は、制度の兼ね合いもありましたが「降格」を経験したことが一度もありませでした。しかし今年、冒頭でも述べたようにJ2からJ3への降格が決まり、来季は戦いの場所を移すことになります。昨季、クラブ史上最高成績となるJ2・9位でフィニッシュしたチームが降格してしまうなんて誰が予想したでしょうか。想定外のことが起きるからスポーツであり、結果が読めないから面白いんだと、今季は特に痛感した次第です。
あと、これは伝えておきたい!
残留に望みをつなげた10月のアウェイ金沢戦。試合終了のホイッスルが鳴ると同時に琉球サポーターが全身で喜びを表現していました。あれだけの喜びの涙と渾身のガッツポーズはなかなか見られません。写真は、ファンサポーターから選手たちへのメッセージです。直筆。見ているだけで目頭が熱くなりました。